ごく日常の京都に住まうミステリー/小説「太秦荘ダイアリー」(著:望月麻衣)読了感想

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    ※この記事では、作品の根幹に触れるネタバレはございません。

     

    こんにちは、謙太郎です。

     

    私自身としては珍しく、小説の感想などというものを書かせていただきます。

     

    太秦荘ダイアリー

     

    太秦荘ダイアリー

     

    著:望月麻衣(Twitter: https://twitter.com/maimotiduki
    発行:双葉社

     

    この作品は、京都市交通局の地下鉄利用促進プロジェクト『地下鉄に乗るっ』から生まれたキャラクターをモチーフとして書き下ろされた、「京都を舞台にしたキャラクターミステリー」です。
    著者の望月麻衣先生は京都在住で、京都を舞台とされた作品を多数書かれています。
    先日2018年7月〜9月まで、テレビ東京系で放送されたアニメ『京都寺町三条のホームズ』も望月先生の作品です。

     

    【あらすじ】※裏表紙より抜粋

     

    「懐かしい三羽の小鳥たちへ。約束の時が来ました」
    ――ある日、京都市内の別々の高校に通う太秦萌、小野ミサ、松賀咲の3人のもとに、一通のハガキが届いた。
    徐々に過去の記憶が呼び起こされていき、やがて10年前に太秦荘で起きた”事故”の秘密に迫っていく――

     

    「小説を読む」ということの少ない私ですが、内容も雰囲気も実に読みやすく楽しく読了させていただきました。
    せっかくの機会ですので、感想などというものを書かせていただきます
    つたない感想ですが、しばしお付き合いをお願いいたします。

     

     

    まずここでは簡単に、読了直後の感想です。
    ※ネタバレ無しです

     

     

    読んでいる最中から、ごく日常的でごく自然に過ごす登場人物と、その雰囲気が好きになっていった印象です。

     

    描かれている登場人物たちが、本当に京都に住んでいるかのような雰囲気を持ったキャラクターばかりで、ごく日常を過ごしている中で、ふとしたきっかけから過去の事故の真相を突き止める・・・といったところでしょうか。

     

    最終章〜エピローグまで読了した時には、楽しかったなというのと、またこの先の物語が見たいなという思いになりました。
    この作品の世界観、私は好きですね。

     

    雰囲気も登場人物達も、ごく日常的で読みやすかったというのも、そもそも本に慣れてない私が存分に楽しめた要因かもしれません。私のように読書に疎い方でも、楽しく読める作品ではないかと思います。

     

    作中に登場する地名や駅名、名所なども実在の名前や場所なので、おそらくですが、実際に京都に住んでいらっしゃる方や、京都を訪れることの多い方には、より近い視点でみられるのではないでしょうか?

     

     

    主人公の女の子3人は、それぞれのキャラクターを持っていてもちろん魅力的です。

     

    ・太秦萌(うずまさ もえ)
    カメラが趣味で、お弁当の写真をSNSにアップすることにハマっている

     

    ・松賀咲(まつが さき)
    陸上部に所属する元気で活発な女子、それでいて手芸も好き

     

    ・小野ミサ(おの みさ)
    ツインテールに赤い眼鏡が特徴、あるアニメ(「○いおん」かな?)の影響で軽音楽部に所属する

     

     

    私の一番のお気に入りは、咲ですね。
    可愛いというよりも元気な雰囲気の強い女の子です。
    3人の中でも取り分け京言葉が強い(※)ので、キャラクター強めという印象もあります。
    その京言葉で元気で活発な女の子というのは、好きですね(笑)。

    ※3人の女の子全員を京言葉にしなかったのは望月先生の意図で、とのことをトークイベントにておっしゃっています。

     

     

    さらにあえて私が推したいのは、その3人を取り巻く男子達の存在です。

     

    この作品の中では女の子3人が主人公ですので、あまり目立った活躍とはなっていませんが、要所要所でカギとなるような発言や行動で、3人の手助けになっている役目を果たしています。

     

    特にその男子の中ですと、ミサの兄である小野陵(おの りょう)くんが気になります。
    「機械いじりとパソコンが趣味のオタク大学生」ですが、そもそも「お兄ちゃんキャラ」というのに憧れもあるかもしれません(笑)
    マンガ家の友人、藤沢翔真(ふじさわ しょうま)くんとのやり取りも、いわゆる友人同士の会話といった雰囲気が好きですね。

    いつかこの彼らのストーリーの作品も、見てみたいですね。

     

     

    作品の肝である「ミステリー」の要素ですが、こちらも私としてはとても飲み込みやすかったです。

     

    「雰囲気がごく自然で」というのは先ほどからも書いていますが、いわゆる憎悪の詰まった殺伐としたミステリーではなく、「あ、本当にこんな感じのこと、もしかしたら日常でも起こりうるのかもしれないな」というのが私の率直な感想です。

     

    かといって、けして軽々しい物語や軽々しい謎などではなく、事件の真相まで大事に描かれていて、真相が解明された時には「そういうことか・・・」と納得できて、またさらにその先に起こった出来事も丁寧に描かれていました。

     

     

    きっかけはほんのちょっとした出来心かもしれない・・・
    それでもその犯人にはやらなきゃいけない理由がある・・・
    結果的に事件を起こしてしまうこととなる・・・

     

     

    そんなことすらも、「ごく日常で起こりうることなのかもしれない・・・」そう思わせてもらえたように感じました。

     

     

    メディアミックス化の期待としては、もちろんアニメであると良いのですが、なんとなくテレビアニメよりも劇場版アニメとして観てみたいなという印象&希望です。

    一気に観てみたいという感じでしょうか。

    もしくは「地下鉄に乗るっ」がテレビアニメ化されて、そのうちのストーリーのひとつとして「太秦荘ダイアリー」がアニメ化される、というのもアリかな、と思いました。

     

    何かしらの形で、メディアミックス化にも期待したいと思います。

     


    私のように、あまり殺伐とした作品を好みとしない方、リアルに近くファンタジー要素の少ない作品を好まれる方にも特に、是非一度読んでいただけたらと思える、そんなオススメの作品です。

     

     

    以上、小説「太秦荘ダイアリー」の読了感想とさせていただきます。

    ここまで、私のつたない感想にお付き合いいただきありがとうございました。

     

     


     

    【おまけ】

    ここからは余談です。


    私が、この作品「太秦荘ダイアリー」を知ることになったきっかけがあります。
    単刀直入に言うと、アイドルグループ「A応P」のおかげです。

     

    今年(2018年)になってから、私はA応Pというグループを知り、一気にハマっていった私なのですが、様々な方面で新しい刺激をくれるA応Pに感謝しています。

     

     

    2018年9月16日に行われた「京都国際マンガ・アニメフェア2018」(通称:京まふ)内のイベント
    「地下鉄に乗るっ」特別ステージで、著者の望月麻衣先生と、この本のイラストを担当されたイラストレーターの賀茂川先生のトークショーが行われました。

     

    このイベントのアシスタントとして、A応Pのメンバーである工藤ひなきさん(Twitter: https://twitter.com/Aquarius3hinaki )が、出演されるということで、私はこのイベントを観覧しようと思いました。

     

    その同日に、A応Pは大阪のフェスでライブ出演があったので、「京都に寄ってから大阪へ行くにちょうど良いな」と思ったというのもあります。私の中では割と軽いノリでしたが。

     

    京都市交通局の取り組みで「地下鉄に乗るっ」という展開があることはなんとなく知っていたという程度でしたが、トークイベントで作品について知ることができたことと、A応Pメンバーの中でも随一の文芸女子である工藤さんが、イベントアシスタントという形で関わるということから、「きっと面白い作品なのだろう」「この作品を読んでみたい」と思いました。

     

    望月先生の作品である「京都寺町三条のホームズ」も、A応Pが主題歌を担当するということがきっかけで知り、アニメを観ていました。

     

    おかげでまた新たにこうして、私が楽しいと思える作品に、ブログへ感想まで書きたいと思える作品に、出会うことができました。

     

    「太秦荘ダイアリー」「地下鉄に乗るっ」を知るきっかけをいただいた、望月麻衣先生、工藤ひなきさん、そして「太秦荘ダイアリー」および「地下鉄に乗るっ」に関わる皆様、ありがとうございました。

     

    太秦荘ダイアリー

    (写真左が工藤ひなきさん)

     

    太秦荘ダイアリー

     

    以上、『大事な』余談でした。
    失礼いたしました。
     


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